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研修制度の紹介

診療支援部長
伊藤義広

研修制度を始めた経緯

全国の国立大学病院は法人化してから急激に在院日数短縮が進み、リハビリテーション診療においては紹介患者数、スタッフ数が増えました。それと共に重症患者も増加して高度なリスク管理が求められるようになりました。

大学病院に長く勤務していると一人の医学生がやがて研修医となり、医師として活躍する姿を見ます。そのとき大学病院には沢山のリソースがあるにも関わらず、なぜ理学療法士には医師のような研修制度がないのか、より効果的な実習、指導者に負担の少ない方法があるのではと疑問が湧きます。 このような背景のなか、幸運にも当院は理学療法士ら医療技術職の人材養成プログラム構築のために文部科学省から3年間(2011-2013)の予算措置をいただけることになりました。この教育プログラムを外部の理学療法士らにも適用し、標準化することにつながれば多くの大学病院や急性期病院でも研修医制度のように理学療法士を育成し院外へ送り出すことができるようになるだろうと考えたのが本研修制度の始まりです。

診療支援部長 伊藤義広

リハビリテーション部門長
平田和彦

メッセージ

広島大学病院の研修制度は,高度急性期・一般急性期病院において求められる基本的な臨床技術・臨床思考過程を習得することに加え,自立して継続学習できる人材の育成を目指しています.研修中は,指導者と共に様々な疾患の診療や多職種連携・地域連携を経験し,最終的にはこれらが独力で行えるよう学習をすすめていきます.当院の研修のコンセプトは「Patient First」であり,また研修制度は,当院のみならず全国の急性期病院においても実施できる標準的な卒後教育システムの構築を目指しています.

最終的に本研修は,国民のリハビリテーション医療に対する多様なニーズに応え得る人材を育成することで,広く地域社会に貢献する事が目的です.そのため研修生は,研修修了後には急性期のみならず様々な臨床現場において活躍する事を期待しており,研修生の多様なキャリア開発を支援できるように,他施設研修や院内外のネットワークの紹介,カウンセリングなどの支援を行っています.

研修生には当院の研修制度での多様な経験を通して,未来のリハビリテーションを支える人材になってほしいと願っています.

リハビリテーション部門長 平田和彦